純粋に女子ボクシングを楽しむソフトリョナゲーム
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目次
基本情報
作品名 | ボクシングガールズ・メビウス |
制作者 | そけっと=ぽけっと |
販売日 | 2018.10.29 |
価格 | ¥2,750 |
ジャンル | 育成シミュレーション |
ボイス | なし |
タグ | |
備考 | 英語表記対応 |
記事概要
女子ボクシング選手育成と試合を体験するシミュレーションゲーム「ボクシングガールズ・メビウス」の紹介とレビューです。
18禁作品として販売されていますが、エロ・グロ両面で18禁にあたる描写はありません(分類の都合でリョナタグは付けています)。
そのためオカズとしての価値はありませんが、ゲームとしての面白さはかなりのもの。
コマンド選択式の試合は、単純なルールながらも戦術と運が絡んだ絶妙なバランスに仕上がり、試合時間の長さを感じさせません。
今回は少しでも作品の面白さを伝えるべく、取り上げていきます。
ストーリー
ボクサーを引退後、地方の高校で教師をしていたあなたは、過去の経験を買われて女子ボクシング部にコーチに就任する。
たった一人の部員「飯山みちる」に才能を感じたあなたは、みちるとともにトレーニングに打ち込んでいた。
練習試合にも勝利し順調に実力を伸ばしたみちるは、高校世代のボクシング競技を統括する世界規模の団体「メビウス」に選手登録が認められる。
メビウス公式戦に向けて試合の視察に来たボクシング部一行。
そこでみちるは、中学時代のライバル・都城絵里子(みやしろえりこ)と再会する。
システム
各ゲームモードの説明とシナリオモードの流れ、試合のシステムをおおまかに紹介します。
さらに詳しい内容はマニュアルをご確認ください。
ゲームモード
【シナリオ】
飯山みちるのコーチとして、みちるを世界チャンピオンに導くモード。
ギャラリーや使用キャラの解禁にはシナリオモード進行が必須です。
【エキシビション】
好きなキャラを選んで戦わせるモード。
能力値はキャラごとに5段階で設定されています。
【ランキング】
好きなキャラを3人選び、ランキングトップを目指して育成するエンドレスモード。
自分で育てたキャラ同士を戦わせることもできます。
シナリオモードの流れ
シナリオモードではライバルに打ち勝ち、「関東リーグ」「日本リーグ」「アジアリーグ」「チャンピオンリーグ」を順に制覇します。
そのためには試合に勝ってランキングを上げ、リーグチャンピオンへの挑戦権を獲得しなければなりません。
試合と試合の間には、トレーニングパートやストーリーが挿入されます。
トレーニングでは自由にメニューを選び、能力値を伸ばせます。
成長する能力はある程度コントロールできるので、好みのファイトスタイルに合わせたトレーニングを指示しましょう。
またストーリーが進むにつれ、新たなライバルの登場など、ヒロインを取り巻く環境が変化していきます。
徐々に過酷さを増していく戦いの結末とは・・・。
試合システム
試合はターン制のコマンド選択式。
1ラウンド3分の内、15秒を1ターンとして展開されます。
各ターンで攻撃コマンド2つ、防御コマンド1つを選んで互いに攻撃を行い、先に相手をKOすれば勝利です。
KOするにはヘッドかボディ、どちらかのHPを0にし、ダウンさせます。
10カウントまでに立ち上がらないか、1ラウンドに3回ダウンでKOです。
残り体力が多いほどダウンから復帰しやすく、復帰時の回復量も大きくなるので、実際にはヘッド・ボディ両HPを削る必要があります。
規定のラウンド数で決着とならない場合は判定に持ち込まれます。
エロシーン
本作はエロシーンを一切含まず、敗北CGで乳首が表示される程度。
グロテスク表現や過度の流血・残酷描写もありません。
なお敗北CGは各キャラ23名分1枚ずつ+ヒロイン2枚の、計25枚です。
本作の魅力
最大の魅力はゲームとしての面白さでしょう。
特に試合システムのゲームバランスはかなり完成されています。
また、エロ・残酷描写を一切省いた純粋なキャットファイトも本作のポイントです。
魅力1:良バランスの試合システム
本作で特筆すべきは、試合システムの「戦略性」と「ランダム要素」のバランスの良さ。
基本的にはステータスを表す「総合評価値」で勝敗は決まりますが、相性や戦術次第でひっくり返せてしまうのが非常に面白いです。
単純なコマンド選択式なのに、緊張感のある試合展開が期待できます。
これについては実際にゲーム映像を見てもらう方が伝わるでしょう。
シナリオモード最初の難関、日本リーグ王者・都城絵里子との試合を解説した動画です。
ラスト4分30秒、最終ラウンドだけでもどうぞ。
時間に余裕があれば1つ目めの「作戦会議」もご覧ください。
(うまく再生されない時は動画内右上のメニューから「MEGAで表示」をお試しください)
魅力2:エロ・過激描写無し
もうひとつ特徴的なのが、試合においてエロや過度の暴力表現が一切見られない点です。
たとえば流血やダメージ描写も、上記画像のような表現まで。
これはキャットファイトを題材にした作品としては珍しく、通常はリング上でのエロないしは暴力が重点的に描かれます。
しかし本作にはどちらも見られず、敗北CGでさえキャラ造形を大きく損なわない常識的な範囲の表現に抑えられています。
理由はおそらく、本作がキャットファイトよりも「女子ボクシング」に重きを置いているからでしょう。
「あくまで純粋なスポーツで、ルールに則った殴り合いである」というシチュエーションにはリョナ特有の理不尽さが見られず、プレイしていても精神的な負担がありません。
「一般ゲームでヒロインがダメージを受けると興奮するけど、リョナは引く」という人には丁度よい塩梅のはずです。
感想:エロゲーではないが面白い
18禁作品でありながらエロシーンはなく、欠点もありますが、総合的には非常に面白い作品でした。
育成⇔試合のルーチンが楽しい
まず戦闘バランスが非常に良く、プレイして飽きません。
また各ファイターごとに特徴はあれど、ある程度自由にステータスを伸ばせるので育成する楽しさもあります。
そうして育成した選手で、自分より強い相手に勝利できた時は非常に気持ちが良いです。
1試合に20分以上かかることもありますが、試合が長引くような燃える展開はむしろウェルカム。なんなくプレイできてしまいます。
一部リョナラーには刺さる
また徹底して過激描写を抑えているので、「ソフトリョナは好きだが残酷なのはちょっと・・・」という人はフェチズムを刺激される可能性大。
実際、ライバルをボコボコにする、あるいはボコボコにされる様子は嗜虐心・被虐心を巧みにくすぐられました。
そもそも性的描写が一切無く、暴力表現も控えめなので抜ける要素ゼロですがが、18禁作品では得られないエロさがあるのも間違いないです。
欠点:説明不足とBGMの少なさ
一方で残念だった部分もあります。
特に惜しいと感じたのが、スキルの説明不足とBGMの種類のなさ。
まずスキルですが、全部で18種あるにも関わらず、マニュアルに記載がある6種以外は効果が不明です。
戦術に大きく関わる部分だけに、どこにも情報がないのはゲームの面白さを損なっています。
これについて制作者様に問い合わせたところ「実はその6種以外は効果がない」とのことでした。
なるほど、記載がない訳です。
しかし、そうであってもどこかに明記して欲しかったです。
次に試合時のBGMです。
試合がプレイ時間の大半を占めるのに、試合BGMはたった3種類。
この3種類をシナリオモードでも使い回すため、ここぞという場面で盛り上がりに欠けます。
ストーリー含め作品全体が良くできていただけに、「もう少しBGMにも力を入れてくれれば・・・!」と思わずにはいられませんでした。
まとめ
以上、惜しいと感じる部分もありましたが、面白くて非常によくできたゲームでした。
エロゲーとは呼べませんが、この作品にエロスを感じる人も間違いなくいます。
作品を気に入るかどうかは、性癖と試合システムを面白いと感じるかがポイントでしょう。
体験版ではシナリオでの2試合に加え、エキシビションモードで自由に試合ができるので、気になる人は一度試してみてください。
3行でまとめ
試合システムの完成度が高くて面白い
エロ・過激描写一切無し
ソフトリョナラーにぶっ刺さる
リンク
お役立ち情報
必殺ブロー
必殺ブローの発動条件のひとつである「間合い」はキャラごとに異なり、「近」「中」「遠」「近~中」「中~遠」「近中遠」「相手がロープ際」「自分がロープ際」のいずれか。
必殺ブローが発動できる状態になったのに発動しないときは、上記を順に試してみましょう。
ちなみに必殺ブローは、一定回数パンチを命中させると使用可能。
必要な回数は必殺ブローの威力によって変わります。
ラスボス攻略
シナリオのラスボスは耐久力が高く、勝つには強力なパンチが必須。
しかしカウンター能力も高く、高威力のパンチを何度も放つにはリスクが高い相手でもあります。
オススメの対策は必殺ブローを変えること。
最終決戦前のスパーリングで紗耶香またはライザを選ぶと、必殺ブローを「サニースマッシュ」に変更できます。
必殺ブローとしては控えめな威力ですが、それでもアッパー以上。
何度も発動でき、当てるのも簡単なので格段に戦いやすくなります。