じっくり堕とす、快楽責めオンリーのRPG
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目次
基本情報
ゲームの概要
サークル「ねるひつじ」の処女作「シノビギア_忍者りくねはとろとろ快楽堕ちなんてしない」のレビューです。
「とろとろ快楽堕ち」とタイトルにある通り、テキストと「間」をたっぷり使った、焦らしによる純粋な快楽責めが特徴。
シチュエーションの種類が少ない代わりに1シーンのボリュームが充実しており、実用性は非常に高いです。
さらにユニークなゲームシステムやストーリーも楽しめる、総じてレベルの高い作品となっています。
システム
忍者学校を首席で卒業した忍者・りくねは、霧を発生させる悪魔を退治する任務で「霧神村」へと訪れるが、任務を進めるうちに村と霧には秘密があると気づいていく・・・というストーリーです。
選択肢はありますがシナリオは一本道。
コマンド選択式のRPGになっていて、戦闘から探索まですべてマウスで操作します。
拠点の霧神村でできるのは、主に「アイテム購入」と「ガチャ」の2つ。
特に重要なのはガチャ(コマンド:魔界の穴)による装備の入手で、最低限これだけやっておけばゲームはクリアできます。
ダンジョンとバトルはダイスを使用したすごろく形式です。
ダイスの出目に応じてダンジョンを進み、戦闘でもダイス次第で与えるダメージが変動します。
独特なシステムではありますが、実際には「進む」と「攻撃」コマンドを選べばいいだけのバランス調整なので非常に単純。
全体的な難易度はかなり低く、ボスですら力押しで勝てるので雑にプレイしても全く問題ありません。
エロシーン
エロシーンは全部で5種あります。
まず敗北イベントが3種×各3段階で、いずれも異種姦。
負けても探索がやり直しになる以外のデメリットはありません。
残り2種は対人。
こちらはストーリーの進行と「浸食度」に応じて発生します。
浸食度はアイテムやイベント発生ごとに増加しますが、こちらも増加によるデメリットはありません。
全体に共通している特徴が、暴力的に犯す描写は一切なく「肉体の快楽堕ち⇒精神堕ち」の段階を必ず踏む点。
ボリュームはスキップ無しで読むと、短いもので1シーン約10分前後、最終段階などの長いものは30分前後かかります。
なお、エロシーンはクリア後にのみ全開放が可能です。
感想:完成度の高い抜きゲー
エロシーンの質・量のレベルの高さに加え、エロを邪魔しないシンプルなゲームシステムと難易度。
抜きゲーとしての完成度は抜群といえます。
エロシーンでは、飽きさせないよう変化を細かくつけているのが特に素晴らしいです。
音声では複数パターンのバックグラウンドボイスを使い分けているほか、BGMを切り替えたりミュートを挟んだり、演出が多彩。
ビジュアルも基本CGは段階が進んでも同じですが、カットインや拡大縮小、擬音の足し引きなどの視覚変化を頻繁に行い、長いシーンでも常に新鮮な気分で見続けられるのが実用性の高さにつながっています。
抜きゲーとしての強みが目立ちますが、ストーリーもよかったです。
バックストーリーに深みを感じさせる敵キャラが多く、ラスボス戦からエンディングにかけてはグっと面白くなりました。
しかしそれだけに、もう少しボス戦に手応えが欲しかったところ。
抜きゲーとしては簡単なのは良心的といえますが、ストーリーの盛り上がりに対してあまりに敵が弱すぎました。
また他の登場人物と比べヒロインのキャラが薄いのも気になった点。
「人情に厚くて真面目」という性格のよさは見えますが、それ以外の特徴がつかめませんでした。
強いて言えば快感や催眠に高い精神力で抗うのですが、そこは「忍者だから」で終わり。
バックストーリーも最後まで掘り下げられず「こんなキャラが」「ここまで堕ちます」の「こんな」が足りない印象を受けました。
それでも「ここまで堕ちます」の結果と過程がしっかり描写されているので十分エロいのですが、感情移入はしづらいかも。
逆に体験版でいきなりエロシーンを見て「使える」と感じた人は、感情移入に左右されない人と思われるので本作は買いだ、といえます。
体験版では最初から一部シーンが閲覧できるので、気になる人はまずそちらを見てください。
「ここまで堕ちます」がミソな作品なので、最後まで見れないのは魅力半減ですが、1シーンごとの質・量は伝わるでしょう。
ちなみに回想からエロシーンを見た場合、右上のメニューからいつでもセーブができます。
段階が進むと1シーン内に抜きどころが複数回出てくるので、途中で抜いてしまっても後日に取り置けて大変お得。
3時間前後でクリアできるので、ストーリーを優先してエロシーンは最後にまとめて見るのがオススメです。